夏バテかも、そう思ったときに手入れしたい東洋医学のこんな方法

夏バテは困りものの代表格に位置する体調不良のひとつかも知れません。それは春先から始まり梅雨にはいる頃から少しずつ、なんだか身体が辛くなり、秋を目の前にして寝込んでしまうことも。

楽しみにしていた夏を当然満喫できないですし、街なかは夏を楽しむ人達であふれるのを眺めて、みんなが集まるいろいろなイベントもキャンセルしなければならないことも。

何よりも毎日の学習や業務に集中することができなくなるのが辛い結果だといえそうです。これが夏バテに悩む私たち共通の思いだと推察します。

夏バテの症状はさまざまに訴えられますが、大体は4つぐらいに分類できそうです。それは冷え性、だるさ、のぼせ、食欲不振となります。

冷え性は夏場に限らず、四季を通して冷えてしまう方もいらっしゃって夏バテとは関係がないように思われますかも知れません。しかし冷え性の正体は夏場に明らかになるという意味で、夏バテのひとつとして考えるのが適当でしょう。

代表的な症状であるだるさは地味に辛い。朝からやる気がでないと訴える若者が増えてきたのと、冷房が辛いと訴える若者が増えてきたのとは無関係ではないはずです。

のぼせというと、顔だけがほてって身体が冷えるというのが主な症状です。つまりこれも冷え性の変化したバリエーションのひとつです。この症状があるということは、肩こりもかなり酷いのではないでしょうか。

のぼせは上下の経脈が上手く通じていないことが原因ですが、夏バテのときに激しく症状を感じるので、身体が夏バテしている症状のひとつに加えました。

そして昔からお馴染みの症状が、食欲不振という状況。夏場はそうめんを専門に食べていたという年配の方も少なくないに違いありません。

そもそも人間は季節の影響を受けて、身体の働きの程度を調整するようにできています。これが東洋医学的な見方の特徴です。寒くなると身体を温めるために身体が備え、暑くなる時は、身体を冷ますように身体が機能を調整します。

四季の移り変わりがはっきりしている日本は、決して身体に優しい風土ではありません。24節季の立夏(5月初旬)はまだ夏というには季節感がずれていると言われますが、この時期から身体は暑くなる準備を始めているのです。

そして暑くなる夏の準備は私たちが気付かない間に身体の内部で進行していきます。余分な熱を溜め込まないように経路を広くしめぐりを良くし、同時に熱の発生を抑えるように調節されます。

残念ながら調整失敗すると、夏バテになってしまいます。症状は既に述べた通りですが、内部ではどのようなことになっているのかを理解することが大切です。

まずは身体で作り出した熱を上手く外に排出できなくなります。これは夏場に限りません。普段から呼吸を意識しているわけではありませんから、排出機能が十全に働いていないと考えるべきです。

そうすると頭に熱がこもってしまいます。この時点でのぼせの予備軍に入隊しているわけです。暑さでぼんやりしてしまうようなら、既に発症しているといえそうです。

それを検知すると熱生産を控える動きを強めます。すると外部の暑さに関わらず冷や汗をかいたり、身体は冷えて冷たくなります。一般的な冷え性ですね。

内部の活動が低下すると、生命力そのものに影響を及ぼして、生命を支える力が減退します。わかりやすく言えば、免疫力の低下を起こして発熱などを伴う感染症を呼びこむ体質になってしまいます。

対処はやはり、日々のケアが大切です。中心課題はめぐりを付けて、消化力のアップを図りましょう。方法は深いゆっくりした呼吸をしながら、手首と足の親指の付け根をケアしてみましょう。